知識
2023年8月21日
牛肉の品質・価格の指標「格付け」
牛肉の品質・価格の指標となるのが格付け(等級)。公益社団法人 日本食肉格付協会が定める牛枝肉取引規格に基づいて決められます。格付けには、「歩留等級」と「肉質等級」とがあります。歩留は、製造・生産において、生産された製品に占める良品の割合のことです。精肉加工では、まず生体をと畜した後、内臓、頭部・血液などを除去し、左右を半分に切断された状態の枝肉となります。さらに脂肪やすじなどを除去し、部分肉へ。この時の枝肉からどれだけ残ったかの割合が部分肉歩留で、これが歩留等級の基準値になり、72%以上の標準より良いものを「A」ランク、69~72%未満の標準的なものを「B」ランク、69%未満で標準より劣るもの「C」ランクの3等級に分かれます。「肉質等級」は、「脂肪交雑」、「肉の色沢」、「肉の締まりおよびきめ」並びに「脂肪の色沢と質」の4項目。各項目の部位はいずれも第6~第7肋骨間切開面で総合判定されます。「肉質等級」の判定は5段階評価で決定され、最高は5。つまり、「歩留等級」と「肉質等級」から判定された最高格付けは、A5というわけです。ただし、この基準は外見だけのもので、その牛の血統、味などは審査基準には含まれないということを付け加えておきます。